先日まで、受講者として、ある研修に参加していた。
研修本体に加え、フォローアップまで含めたパッケージで、費用も安くはなかった。
正直に言うと、内容がそのまま今の業務に直結するわけではない。
学びや刺激はあったが、「今の自分には使いこなせない」と感じる部分もあった。
それでも時間が経って振り返ると、
「とはいえ、最新の情報に触れられて勉強になった」
自分の中ではこんな言葉に落ち着いている。
時間もお金も使い、そして自分で「参加する」と決めた。
だからこそ、その選択を正解にしたかったのだと思う。
この心理を、心理学では「認知的不協和」と呼ぶ。
人は行動と感情にズレが生じると、後から理由をつくって埋めようとする。
私自身も、まさにその状態である。
高い費用を払って海外旅行に行き、
思ったほど楽しめなかったとしても、
「でも、いい経験だったよね」と語る。
そんな経験に、心当たりのある人も多いだろう。
この心理は、マーケティングにもそのまま当てはまる。
商品やサービスの評価は、買った瞬間に決まるわけではない。
購入後の体験やコミュニケーションを通じて、
「良い選択だった」という認識が固まっていく。
そこに込められるのは、
「あなたの選択は間違っていませんよ」というメッセージだ。
ブランドとは、選ばれる存在である以前に、
選択を正解にし続ける安心なのだと思う。
選んだ後の迷いに寄り添うことが、ロイヤルティを生む。
あなた自身はどうだろうか。
最近選んだその商品やサービスの
「良かった理由」を、後から探してはいないだろうか。

(2026年3月11日X/Instagram投稿)